パソコンを買い求める時に考えるのが、何のためにパソコンを買うのか、という事です。
・ワードやエクセルなどを頻繁に使うためWindows Officeが搭載されているものが良い
・一眼レフで撮った写真を保管したいから容量が大きいものが良い
・出張先に持っていくために可能な限りコンパクトなものが良い
など、用途によってどのようなパソコンを買うべきか決まります。
それでは、動画編集に適したパソコンはどのようなものなのか、今回は初心者が動画編集をするのにおすすめのパソコンについて解説いたします。
ノートパソコンよりもデスクトップの方が向いている!?
クオリティの高い動画を作るためには、様々な機能が盛り込まれた動画編集ソフトを使い、画質や音質にもこだわる必要があります。必然的に性能の高いパソコンが必要となります。
ノートパソコンは持ち運びができるため、自宅以外の場所でも作業ができるという利点がありますが、本体のサイズをコンパクトにするために拡張性や放熱性が犠牲となっています。
そのため、後から性能を上げる事ができないという難点があります。
また、小型化のためにコストを要するため、同じ性能のパソコンであれば、ノートパソコンよりもデスクトップの方が安く手に入れられます。
動画編集のためにパソコンをカスタマイズしたいという方にとっても、ノートパソコンよりもデスクトップの方がおすすめです。
OSは特にこだわりが無ければWindowsがおすすめ
パソコン選びでまず考えなければならない事は、WindowsかMacかというOSの選択です。
どちらにも特徴があり、好みや向き不向きで選べますが、特にこだわりが無ければWindowsの方がおすすめです。
その理由は、ズバリ、安いから!
同じスペックのパソコンであれば、MacよりもWindowsの方が安価で購入できるため、コスパ面で考えるとWindowsの方が断然お得です。
また、ゲーム実況動画を作って配信したいという方にもWindowsの方がおすすめです。
なぜなら、多くのパソコンゲームがWindows用に開発されているため、人気のゲームや話題になっているゲームをプレイするためにはWindowsが向いています。
動画編集における性能などについては、WindowsもMacも大差ありませんが、Windowsでしか使えない動画編集ソフトもあれば、Macでしか使えない動画編集ソフトもあります。
自分が使いたい動画編集ソフトがWindows対応のものかMac対応のものかきちんと調べてから選ぶようにしましょう。
また、パソコンを買ってから動画編集ソフトを購入する場合は、対応しているパソコンについてのチェックをお忘れなく。
コスパ面とゲーム実況においてはWindowsの方がおすすめですが、Macの操作に慣れている方はMacでもクオリティの高い動画を作る事ができるので、問題ありません。
スペックでチェックすべき点
動画編集に必要なパソコンのスペックについて見ていきましょう。
動画を扱う作業はパソコンに大きな負荷をかけます。その負荷に耐えて、ストレスなくスムーズに作業を進められるパソコンにはどの程度の性能が求められるのでしょうか。
CPU:Intel Core i5以上
まず、最も重要なポイントはCPUです。
CPUは予算の中で一番お金をかけるべきと言っても過言ではないくらい、動画編集にとって重要です。
CPUとは、パソコンの処理能力を決めるパーツで、この性能が高ければ高いほど動画編集作業をスムーズにおこなう事ができます。
フルHD動画のカット編集には、Intel Core i5以上の性能があれば十分ですが、4Kの高解像度の動画を編集したり、エフェクトを多用したりする場合にはIntel Core i7程度、もしくはそれ以上の性能があった方がサクサク編集作業ができます。
メモリ:16GB程度~
メモリ容量も重要なポイントとなります。
CPUの性能が高くても、十分なメモリが無ければ全く意味がなく、メモリの大きさが動作効率を左右します。
フルHD動画を扱う場合は8GBでギリギリ可能ですが16GB程度はあった方が動作がもたつかずにスムーズに作業できます。
4K動画を扱う場合は32GBはほしいところです。
ストレージ:SSDで作業効率を大幅アップ
ストレージとはデータ保存領域の事で、データを保管しておく倉庫の役割を担っています。
動画編集においては、このストレージからメモリにデータを引っ張り出して作業するというイメージになります。
そして出来上がったデータをまたストレージに保存します。
データをメモリに引っ張り出すことを「データ読み込み」、ストレージに保存することを「データ書き込み」と言いますが、この読み込みと書き込みは、扱うデータが重いと、とても時間がかかります。
従来のストレージはHDDというものですが、SSDを用いると読み込み、書き込みスピードが格段に上がり、あっという間に作業を進める事ができるようになります。
これからパソコンを購入するのであれば、断然SSDをお勧めします。
立ち上げやシステム用にドライブCをSSD、データの保存やバックアップ用にドライブDにHDDと、使い分けるのがおすすめです。
動画編集をするのであれば、少なくともSSDは120G以上、HDDは1TB以上を考えてみてください。
外付けSSDという選択もあり
あえて内蔵は容量を500GBほどに抑え、外付けのSSDでデータを保存するのも一つです。
撮影したデータはもちろん、編集中のデータもかなりのボリュームになります。
それをすべて本体へは保存しきれません。
ひと昔前なら外付けでSSDだとかなりの金額がしましたら最近はだいぶ抑えられ手の届くものになってきました。
個人的にはサンディスクさんとバッファローさんを使用していてどちらかもおすすめです。
ここではサンディスクさんの500GBをご紹介します。
こちらはかなり頑丈で、やはり外付けは持ち運んだり、落としたりすることもあるので、衝撃や防はほしいところです。
なにより読み出し速度は最大550MB/秒でほんと速いのでストレスなく使えてます。
※読み出し速度が1050MB/秒てのもあります。
まずは500GBで始めて、動画編集になれたくれば1TBや2TBを購入していくのが良いとか思います。
画面サイズ:15インチ以上]
動画編集は、動画を映す画面以外にも様々なツールを表示させて操作する必要があり、画面が意外と混雑します。
そのため、なるべく大きい画面のパソコンを選ぶと快適に作業を進める事ができるようになります。
少なくとも15インチ以上のものを選べばストレスなく作業ができます。
GPU:搭載するならばミドル以上のものを
GPUは画像描写処理に使われるパーツ(グラフィックボード)ですが、これに関してはCPUやメモリ、ストレージなどよりも優先度が低いです。
予算に余裕があればグレードアップを考えるという感覚で問題ありません。
Premiere Proを使うのであればNVIDIAのGeForceシリーズが最適化されているので、このシリーズからミドル以上のグレードのものを検討するのが良いでしょう。
値段の目安
動画編集に必要なスペックが分かったところで、今度は値段に注目してみましょう。
パソコンの値段の幅は広く、新品か中古か、それとも今持っているものにパーツを追加してアップグレードするかなどによってもかかる費用が大幅に変わります。
ここでご紹介するのはあくまでも目安ですが、スペックの各項目を動画編集に最適な最低限のものでそろえた場合、大体15,6万程度から選ぶ事ができます。
これでフルHD動画の編集ならばサクサク進められるというイメージです。
4K動画の編集も本格的におこないたいという場合は25万程度まで予算を確保しておきたいところです。
こだわりをもって真剣に取り組みたい人はカスタマイズも
初心者であれば既成のパソコンから始めても良いですが、こだわって動画編集をしたい、必要な機能をカスタマイズして装備したい、という場合にはBTO(受注生産)パソコン、つまりカスタマイズパソコンを注文する事もおすすめです。
CPU、メモリ、ストレージ、GPUの各項目で「ここはそんなにハイグレードじゃなくても良いけれど、こっちは惜しみなく良いものにしたい」といった要望を盛り込んで、予算内で自分好みのパソコンにカスタマイズできます。
ここでおすすめのBTOパソコンを少しご紹介いたします。
パソコン工房
安さが嬉しいBTOパソコンショップです。
映像制作業界でもかなりポピュラーで、多くの会社でパソコン工房の映像編集に特化したBTOパソコンが導入されています。
全国展開しているため、アフターフォローもしっかりしていて安心です。
※ぼくもパソコン工房さんでお世話になってます。
マウスコンピューター
マウスコンピューター では、「DAIV」というクリエーターシリーズで動画編集に特化したパソコンを充実させています。
最短3日納品というスピーディーなところが嬉しいポイントです。
電話サポートを24時間受けられるところも安心で、使い勝手の良いメーカーです。
また、ゲーム実況などをするならゲームも動画編集どちらもストレスなくできる【ゲーミングパソコン】 もおすすめです。
ドスパラ
ゲーム実況動画配信者に人気のBTOパソコンショップドスパラ さんです。
デスクトップだけでなくノートパソコンにも対応しています。
Premiere Pro専用モデルなどもあり、自分好みの動画編集用パソコンをカスタマイズできます。
初心者の動画編集勉強法
パソコンが手に入ればあとは勉強・編集していくのですが、勉強法については別の記事でまとめていますので参考にしてみてください。
まとめ
初心者が動画編集するのに使うパソコンの選び方のポイントをご紹介しました。
ノートパソコンよりもデスクトップの方が動画編集には向いている事、特にこだわりが無ければコスパ面やゲーム実況においてWindowsがおすすめである事から、まずはデスクトップのWindowsから探すのが良いでしょう。
スペックについては、CPUはIntel Core i5以上、メモリは16GB以上、ストレージはSSDがおすすめです。GPUは予算に余裕があればグレードアップを検討しましょう。
画面サイズは15インチ以上がおすすめです。
編集画面はいくつかのパートに分かれているので、それ以下だとかなり操作しにくいです。
動画編集に必要なスペックを備えたパソコンは、15万~25万程度で購入する事ができます。予算の目安にしてください。
「形から入る」と言えば聞こえはあまり良くないかもしれませんが、動画編集においては使う道具、つまりパソコンと動画編集ソフトがとても重要ですので、初心者であってもきちんと揃える事が大切です。
必要スペックが備わっていないパソコンで作業すると、動作が遅くてイライラしたり、そもそも動画編集ソフトを読み込めなかったり、数々の不具合によって動画編集が進められずやる気も削がれます。
結果もう一台買う羽目になり、「安物買いの銭失い」になってしまいます。
ぼくはそうなりました( ノД`)シクシク…やすかったし・・・
ストレスなくスムーズに動画編集をおこなうためにも、パソコン選びは慎重におこないましょう。
自分がこだわりたいところをカスタマイズしたり、動画編集に特化した仕様のパソコンを探したりしたい方はBTOパソコンを検討してみてください。